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B 日本人とアメリカ人の「立場」の考え方
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日本では「謙譲の美徳」のような言葉があり、自分を相手より下の立場と考えて
話すことがよしとされる場合がありますが、アメリカにはそういう考え方はありません。
あくまでも”あなたも私も同じ立場”。謙譲・謙遜は英語を話す時は忘れましょう。
例えば自分の所有物について話す時も、謙譲の気持ちから
「あなたのほどじゃない」とか「そんなにいいものじゃない」のような言い方をする必要はありません。
例)
自分の車の話をする時。
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× Your car is better than mine.
○ My car is not perfect but its good.
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C 日本人とアメリカ人の「ほめるとき」の考え方
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何かをほめるとき、「一番いい」という表現でほめるのはあまり適切ではありません。
そういうほめ方をされるとそのものの本当の価値を超えてしまっている感じがして
ほめられて方も戸惑ってしまうことがあります。
また、自分のものと比較して、「私のものよりいい」というほめ方も避けましょう。
例)
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×This is the nicest house I’ve ever seen. ⇒ ○This is a very nice house.
×You son is much smarter than mine. ⇒ ○Your son is very smart
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D 相手の名前の呼び方
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周りの人をどうやって呼ぶか、判断に困ることがありますね。
そんなときは周りの人があなたをどう呼んでいるかによって判断します。
相手があなたをfirst nameで呼んでいるなら、あなたも相手をfirst nameで呼びましょう。
また、相手があなたのことをfirst nameで呼んでいるとき、その人に「family nameで呼んでください。」
というのは失礼な感じを与えます。
基本は“周りの状況にしたがう”です。それでもわからない時は率直になんと呼ぶか相手にたずねましょう。
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E.距離感とプライバシー
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あまり親しくないアメリカ人と会話をするとき、どんな内容の会話が適切でしょうか。
アメリカでは、例えば最近のニュースやお天気、趣味や仕事(給料についてはNG)のような
あまり個人生活にかかわらないような話題がいいとされています。
結婚、家族、個人的嗜好などについての話題は適切ではありません。
また、逆にアメリカではあまり親しくない人でも、話しながら相手の肩に手を置くような
軽く相手にタッチする行為は一般的です。相手とは適当な距離をもって相対しますが、
軽く肩や腕に触れる接触を避けたりしないようにしましょう。
例)
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× Do you have children? (個人的な話題)
○ What do you do in your free time?
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F.会話
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日本人は会話を始めるとき、英語がうまくないことを謝ることがありますが、それは必要ありません。
謝るのは間違えたときだけでいいし、それも1回だけでかまいません。何度も間違えたとしても、1回謝れば十分です。
当然のことですが、食事中の会話のときは口に物が入っているときに話すのは失礼です。
ちゃんと飲み込んでから話しましょう。
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G.意見交換、ディベート、討論
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アメリカでは、会話で大事なことは意見を言ったり問題について討論することです。他人の意見に同意するのではなく、自分自身の意見を言うことがその話題や会話に対する興味を示すことになります。
正しい意見とか間違った意見というものはないので、意見を言うことをおそれないこと。
ただし、誰かの意見に対して、「間違っている」といって直接反対意見を述べてはいけません。
避けるべきこと
1.黙ったままでいること⇒興味がないという意味になります。
2.「わかりません」とか「意見はありません」ということ⇒興味がないという意味になります。
3.他人の意見に同意だけすること⇒自分の意見がないという意味になります。
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H.会話
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アメリカでは、会話はディベートや討論がベースになっています。日本ではあるトピックについて順番に意見を言っていくことが多いのに対し、アメリカでは、話している人たちの間をボールがバウンドしていくように話が進んでいき、順番に話すということはありません。人の話を遮らない限り、いつでも自分の意見を言います。
1.自分の番を待たない。⇒誰かが話し終わったら自分の意見を言う。
2.「あなたは間違っている」と言わない。⇒「私の考えでは…」と言って自分の意見を述べる。
3.他の人と同時に話さない。⇒人が話し終わるのを待って話す。
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I.質問
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日本では質問はそのあとに行動を伴うものだとされることがありますが、アメリカでは質問は単に情報を求めているだけです。そして、テストではないので、答えを知らなくてもかまいません。
何かの事実について聞かれるときは、丁寧な形で質問されます。その答えがわからないときは、質問者にあなたから答えがほしいのかどうか聞いてみましょう。
避けるべきこと
1.答えを探そうとすること。
2.「知りません」と言うこと。
適切な態度
1.「私が答えを見つけたほうがいいですか。」と聞く。
2.「私がそれをしたほうがいいですか。」と聞く。
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